米国で大麻が鎮痛剤として利用され、慢性痛治療の新たなトレンドに
taimalife11痛みの軽減のために大麻を試した経験がある人は90％以上
米国では長らくオピオイド系鎮痛剤の不適切な使用が問題視され、多くの死亡者を出してきました。最近、慢性痛治療の一環として医療用大麻を利用する人々が増加していることを示す新しい調査結果が発表されました。
2022年3～4月に行われたこの調査は、米国の36州と首都ワシントンに住む18歳以上の1724人を対象にしました。慢性痛は「がんに関連しない、過去6カ月間に毎日または大半の日に生じる痛み」と定義されました。その結果、慢性痛を抱える成人の中で大麻を使用する割合は25.9％に達しました。
調査によれば、痛みの軽減のために大麻を試した経験がある人は96.3％で、過去1年以内に使用した人は25.9％、1カ月以内に使用した人は23.2％でした。
大麻を使用した経験がある人の半数以上が、大麻の使用によりオピオイド系や非オピオイド系の処方薬、市販の鎮痛剤の使用量が減少したと報告しています。大麻の使用によるこれらの薬物の増加はわずか1％未満でした。また、大麻の使用により理学療法の利用が減少した人は38.7％で、増加した人は5.9％でした。
大麻の使用により瞑想を行う頻度が減少した人は19.1％で、増加した人は23.7％でした。また、認知行動療法の利用が減少した人は26.0％で、増加した人は17.1％でした。
この調査に加えて、オピオイドの代替としての医療用大麻の可能性を示唆する研究が増えています。しかし、大麻の使用がオピオイドの代替療法としてどの程度有効であるかについては、さらなる研究が必要です。米国では大麻を許容・合法化する州が増えていますが、国レベルでは依然として違法とされています。
配信元：Forbes
